- 製品情報 2022/05/23 更新
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旋回軸の幾何公差を簡単に測定・補正
3Dクイックセットは、5軸加工機でタッチプローブと校正球(真球)を使い、回転軸の幾何公差を簡単に測定・補正することができるテクノロジーサイクルです。仕上がり形状の不良につながるような幾何公差を自動で測定し、計測結果を自動でパラメータに反映させ、補正することができます。
主な対応機種
- DMU/DMC monoBLOCK シリーズ
- DMU/DMC(FD)duoBLOCK シリーズ
- HSC linearシリーズ
- DMF シリーズ
- NTX シリーズ
開発の背景
工作機械の直線軸や回転軸は、温度変化による熱変位や、重力などの影響で運動誤差が大きくなる場合があるため、加工前に誤差を測定して補正する必要があります。直線軸だけを補正する3軸加工と異なり、5軸加工の場合、旋回するテーブルの中心を求めて補正する必要があるため、時間がかかります。高精度を求められる5軸加工では、1日に複数回の誤差計測を行いたいというニーズはありますが、こうした理由から現実的には難しいというのが課題でした。
DMG森精機では、このような課題にお応えするために、幾何公差の測定と補正を簡単かつ短時間で行うことができる3Dクイックセットを開発いたしました。
ユニークセリングポイント
1.汎用性
3Dクイックセットは、組込ソフトウェアと専用のプローブ、校正球などの3D quickSETツールキットで構成されています。既に測定具をお持ちの場合は、ソフトウェアのみのご利用も可能です。
2.操作性
テーブル上に校正球を置いてタッチプローブを近づけ、測定プログラムをスタートさせるだけで自動的に計測できるため、複雑な操作は不要です。専門的なプログラミング知識も必要なく、ガイダンスに従ってデータを入力すれば、自動でテーブルの旋回軸中心を計測できます。
テストバーやダイヤルゲージを使用した手動の測定では、1回につき30分程度の時間がかかっていましたが、3Dクイックセットであれば約10分で完了するため、非常に効率的です。
3.高精度な計測
3Dクイックセットは、自動計測のため誤差が生じにくく、精度の高い計測を行うことができます。計測結果は自動的にパラメータに書き込まれ、最適な補正をおこないます。
<SIEMENS>
<MAPPS>
プログラミング画面