- 加工のコツ 2017/10/12 更新
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耐熱合金はなぜ「難削」なのか
近年、地球温暖化防止に向けた二酸化炭素排出量を減らす取り組みが加速する中で、自動車(トラックなど商用車含む)業界では、エンジンやバルブ部品にはインコネルやチタン合金などの耐熱合金が使用されるケースが増えてきています。これら耐熱合金は熱伝導率が低く、耐熱性に優れることが利点ですが、加工時には発生する切削熱が工作物や切りくずに伝わらず、切削工具の刃先に溜まるため刃先温度が上昇し工具寿命が短くなります。また、切削熱は切削速度に伴って高くなるため、これを速めることはなかなかできません。これがインコネルやチタン合金が難削材と呼ばれる所以です。
加工効率を上げるための着眼点
切削速度を高くすることで最も問題になるのが「切削熱」です。言い換えれば、切削熱を取り去り、工具(あるいは刃先)の温度上昇を抑制できれば、耐熱合金の加工と一般材料の高能率加工の両方を実現できるといえそうです。そして、その方法の一つに「高圧クーラント」があります。
通常使用されているクーラントは0.5MPa程度の圧力ですが、高圧クーラントは7MPa以上にクーラントの圧力を高め、切削点に供給する方法です。クーラントの圧力を高めることで、クーラントが切削点に届き、潤滑性と冷却性が飛躍的に向上します。一部の報告では、30MPaまでクーラントの圧力を高めた例も報告されています。
「高圧クーラント」のメリット
高圧クーラントを導入することにより得られる主なメリットには、①加工能率が向上するため生産コストが下がる。②工具寿命が延びるため工具コストが下がる。③切りくずが分断されるため自動化できる(手離れできる)、④工具の異常摩耗が抑制されるため加工不良が出づらい。などが挙げられます。また、内径加工や立形ターニングセンタのように切りくずが工作物に堆積するような場合にも高圧クーラントを使うことにより切りくず詰まりを改善できます。高圧クーラントが切削加工をアシストし、さまざまな問題を解決します。
そして、高圧クーラントの最大の特長は、これまでインコネルやチタン合金、ステンレス鋼など難削材の加工を行ってみたいが、「加工条件がわからない、ノウハウがない」と一歩を踏み出せなかった方でも、鉄鋼やアルミニウム合金と同じ感覚で加工できることです。
高圧クーラントは難削材加工と高能率加工のどちらに対しても効果が大きく、幅広い使用目的と可能性を秘めている選択肢です。高圧クーラントを使用するためには、ポンプをはじめ配管などの設備改善が必要です。この記事を読んで関心を持っていただけた方は、導入事例や詳細な情報も準備しておりますのでぜひお問い合わせください。
高圧クーラント対応ホルダの特長とメカニズム例
| 工具メーカ | サンドビック |
|---|---|
| 名称 | コロターンHP |
| 特長 メカニズム |
ノズルの数(1~3)および内径(Φ0.6~Φ1.2)を選択して吐出可能 |
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| 吐出の様子 | ![]() |
| 工具メーカ | タンガロイ |
|---|---|
| 名称 | TUNG TURN JET |
| 特長 メカニズム |
クーラントユニットから、クーラントの圧力によってノズルが飛び出し、より刃先に近い位置から吐出 |
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| 吐出の様子 | ![]() |
| 工具メーカ | 三菱マテリアル |
|---|---|
| 名称 | ジェットテック |
| 特長 メカニズム |
ブーメラン形状の吐出口によって、逃げ面側から広い範囲に向けて吐出 |
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| 吐出の様子 | ![]() |
| 工具メーカ | イスカル |
|---|---|
| 名称 | JET-CUT |
| 特長 メカニズム |
特許技術である、他社製品より刃先により近いノズルから高圧のクーラントを吐出 |
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| 吐出の様子 | ![]() |
| 工具メーカ | 京セラ |
|---|---|
| 名称 | KTKF-JCT |
| 特長 メカニズム |
すくい面と、すくい面の斜め上の2方向から高圧のクーラントを吐出 |
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| 吐出の様子 | ![]() |
| 工具メーカ | SECO |
|---|---|
| 名称 | ジェットストリーム |
| 特長 メカニズム |
ツールホルダから切れ刃に近い最適な位置にクーラントを効果的に供給することで、切りくずの処理性を向上させています。 |
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| 吐出の様子 | ![]() |


















