- お客様事例 2026/04/13 更新
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1953年にカナダのボルトンで設立されたHusky Technologiesは、食品用と医療用の包装業界向け射出成型ソリューションの大手プロバイダです。 全世界に4,000名の従業員が勤務されており、その内約1,000名がデュドランジュにあるルクセンブルグ工場に勤務されています。この工場では主に、PET容器に成形されるブランク材であるプリフォームの生産用の金型の開発と製造が行われています。Husky Technologiesは2020年に、DMG MORIのDMC 160 U 3台と全自動ツールストレージシステムを導入され、金型のベースプレートのミーリング加工を最適化されました。2022年には、422個のワークが収納可能なストレージシステムと、工作機械に自動でパレットを搬送する自走式搬送システムPH-AMR 5000によって、生産工程の自動化をさらに進められました。


PH-AMR 5000のおかげでパレットのローディングやアンローディングが全自動化され、工具の準備やプログラミングなど、より高度な仕事に作業員を配置できるようになりました。
Husky Technologies(デュドランジュ)
生産技術チームマネージャー
Laurent Huberty様
DMC 160 U:複数台ではなく1台の工作機械で、最大10 μmの加工精度を実現
金型は、製品の品質に直結するため、高い精度が求められます。たとえば容器の蓋の金型の場合、ベースプレートの加工でさえも非常に要求精度が高くなります。Laurent Huberty様によると、「以前は、プレートの加工に複数台の工作機械が必要でしたが、DMC 160 Uなら1台で完了することができます」と話されます。DMG MORIの5軸制御マシニングセンタDMC 160 Uでは、最大10 μmの精度を実現しています。
最大144個のPET容器用金型
飲料、ボディソープ、洗剤などのポリエチレンテレフタレート(PET)容器は、かなり以前から人々の生活の必需品になっています。「PETは100%リサイクル可能でカーボンフットプリントが少ないため、持続可能な容器材料とみなされています」と、デュドランジュのHusky Technologiesで生産技術チームマネージャーであるLaurent Huberty様は説明されます。医療分野では、PETがガラスの代替材料としてもますます重要になってきています。PETの利点は、原料の搬送や保管に場所を取らないことです。PETボトルの場合、中身を充填する工程を経て初めて最終的な形になります。つまり、あらかじめ形状は成形されていますが中間製品(プリフォーム)としては小さな状態です。「ここルクセンブルグでは、こうしたプリフォームとその蓋を成形する金型を生産しています」とLaurent Huberty様は続けられます。プリフォームのサイズによっては、1つの金型で最大144個のPET容器を形成することができます。

3,000本の工具が収納可能な自動ストレージシステム
Husky Technologiesは、3,000本の工具を収納でき、3台のDMC 160 Uに自動搬送するツールストレージシステムを活用して、複数工具が必要なパネル加工を効率化されています。搬送時は、ロボットが上方のストレージから工具を取り出して5軸制御マシニングセンタのツールローディングステーション(TLS)にセットします。これは、工具寿命を判断して自動的に行われます。Laurent Huberty様は「それぞれの工具の残り寿命が把握でき、また新しい工具が必要な工程では事前に工具交換も行われます。工具の計測やストレージへの投入は、工具準備部門の熟練工が行います」と説明されます。
自動搬送により、主軸の年間運転時間は最大5,000時間
近年のグローバル展開は、Husky Technologiesに新たな課題をもたらしました。「以前、生産コストを抑えながら高い需要に応えるのに苦労したことがありました。長期的に競争力を維持するには、継続的に生産工程を評価・改善していく必要があります。人件費の高騰とかつてない熟練工不足を考えると、当社の場合は一貫して生産工程を自動化することが必要でした」と、Laurent Huberty様は状況を説明されます。 続けてLaurent Huberty様は、「DMG MORIはPH-AMR 5000を使用して、DMC 160 Uに パレットを自動搬送する理想的なソリューションを提供してくれました。自動化により、将来的には単一部品の製造環境において3台の工作機械でそれぞれ年間稼働時間5,000時間を達成したいと考えています」と話されます。

着実に工程を自動化
422個のワークに対応したリニアストレージとPH-AMR 5000でローディングを行う、全自動化された工作機械
Husky Technologiesは次のステップとして、パレットストレージラックを追加して、PH-AMRの稼働時間を拡大する計画です。この無人搬送システムは、離れた場所のストレージから最大4,000 kgのワークを工作機械まで搬送し、パレットチェンジャに直接搭載します。3台のDMC 160 Uに素材を供給するために、Husky Technologiesは422個のワークが収納可能なリニアストレージラックを導入されました。「その時々の生産状況に応じて、必要なワークがローディングターミナルまで自動搬送されます」と、Laurent Huberty様は搬送の様子を説明されます。「まず、プレートがPH-AMR 5000のローディングステーションに固定されます。そこから無人搬送システムが、準備のできたパレットを別々にピックアップして3台のマシニングセンタに搬送します。戻るときは、PH-AMR 5000が必要に応じて既に仕上がったプレートを戻します。ローディングとアンローディングが全自動化され、工具の準備やプログラミングなど、より高度な仕事に作業員を配置できるようになりました」と説明されます。
PH-AMR 5000:生産エリア内での安全搬送
自動搬送車(AMR)を運用する際に、Husky Technologiesが最も重要と考えるのは安全性です。PH-AMR 5000が生産エリアを移動する過程で、通りかかる作業員らと接触する可能性について、「エリアを移動方向にスキャンするレーザによって、安全性が確保されます。AMRの最高速度は9 km/hですが、付近に障害物が検知された場合は、必要に応じて移動速度を減速または停止するため安心です」とその安全性について述べられます。
柔軟性、独立性、品質
自動化された生産により、Husky Technologiesはさらなる需要の増加にも対応する体制を構築されました。さらに、品質にも良い効果があります。Laurent Huberty様は、「柔軟性が高まり、何よりもお客様からのご要望にお応えできるようになりました。また、品質面においても、より良い結果が得られることを保証します」と話されました。
※組織名・肩書は掲載当時のものになります。
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