- 加工のコツ 2018/05/29 更新
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タップ加工における課題の解決方法をシリーズでお伝えしていますが、今回はねじの精度を確認する「ねじ用限界ゲージ(通り、止まり)」についてご紹介します。
ねじ限界ゲージとは、製造した「ねじ」に実際にはめて検査を行う測定機です。通り側ゲージの場合は、定められているはめ合い長さに対して、無理なく手でねじ込み、ねじ全長にわたって通り抜けできれば合格。止り側ゲージの場合は、無理なく手でねじ込み、ゲージが2回転を超えてねじ込むことができなければ、検査は合格となります。この検査を行った時に、製造したねじが基準を満たさないと、「通りゲージが止まる(本来は通る)」「止まりゲージが入る(本来は止まる)」といったことが起こり、ねじの精度が不良ということになります。
では、ねじ精度が不良が起こる原因とその解決方法はどのようなことが考えられるのでしょうか。
※素材提供:オーエスジー株式会社
A:通りゲージが止まるケース
ねじ山がむしれて山部に付着物が発生していることが考えられます。さらに、切りくずが絡むことで工具に欠損が起き、所定の有効径でタップできていないことが考えられます。工具の交換と切りくず対策や溶着対策を行う必要があります。
B:止まりゲージが入るケース
ねじ山が細くなっていることが原因です。工具への溶着が、ねじ山を細くしていることが考えられます。溶着対策を実施しましょう。
加工のコツVol.19でもご紹介した溶着は、チタン材やアルミ材によく発生するのですが、予防方法としてクーラントの活用があります。加工中、切削点に向かってクーラントを吐出し、うまく切削点にかけることが必要です。この場合、主軸と工具の貫通穴を通して刃先にクーラントを供給するセンタスルー方式や、把握しているコレットから吐出するコレットスルー方式が有効です。使用するクーラントも、適切な濃度や添加剤などを含んだ、潤滑性の向上が見込めるものが良いでしょう。
また、タップ自体にコーティングを行い、溶着を抑制することも有効です。アルミ材では超薄膜のDLCコーティングがお薦めです。
以前弊社では、ねじ用限界ゲージで以下のようなことがありましたので、ご紹介させていただきます。アルミ材の完成品をネジ限界ゲージで検査していると、通り側が止まってしまうという異常を発見しました。考えられる原因を全て確認したのですが、工具の異常なく、原因が分からず大変困り果てていました。その時、ふと限界ゲージを見たところ、ゲージ自体に付着物があるのを発見しました。
限界ゲージを繰り返し使用したことで、限界ゲージ側にアルミが付着していたのです。この限界ゲージは校正検査対象の測定器でしたが、大量の検査を行った結果、アルミが付着したのだと思われます。このように、特に挿入する限界ゲージは、日々の点検や使用前の点検を行うのは当然ながら、ねじの検査時にもチェックが必要です。
以上、タップ加工のトラブルと対策方法について3回に分けてご紹介いたしました。タップ加工について、お困りの方はぜひ当社のエンジニアにご相談ください。過去のさまざまな事例を解決してきた実績を基に、お客様と一緒に課題を解決できる手法を考えます。



