サプライヤマネジメント

サプライヤモニタリング・プラットフォーム導入

サプライチェーンを通じた社会的責任の重要性が増す中、サプライチェーンにおける環境や人権に関連するリスク管理が企業に求められています。当社では、サプライチェーンにおける、法的・財務的・事業上のリスクを把握するため、ドイツINTEGRITY NEXT GmbHが提供するプラットフォームを利用し、全世界で同一の基準に従ったデューデリジェンス(適正評価手続き)を実施。環境保全や人権対応、労働者の健康と安全性などの16項目のサステナビリティ課題に対して、サプライヤの皆様と共に問題点を把握して、改善活動を実施しています。
この活動を通じて、企業が遵守すべき国際的な条約やルールを理解することで、サプライチェーン全体でのコンプライアンス意識の向上につながっています。今後もこの活動を継続して行い、持続可能なサプライチェーンを構築します。

主なヒアリング項目と優先度

2024年12月末時点 調査結果※1

※1 ドイツのサプライチェーン・デューデリジェンス法による規制対象に関連する5項目のみに基づく集計

サプライヤのDX支援

製造現場のあらゆる課題をデジタル化し、継続的改善により解決するため、ローコード開発プラットフォーム「TULIP」をパートナー企業へ導入。紙の作業手順書、検査成績表、点検表、作業指示書などを「見える化」することで、パートナー企業と当社で一気通貫の情報管理が可能となり、問題点・異常の早期解決、作業ミスの排除、業務効率化につながっています。

TULIPで作成したデジタル作業手順書

コミュニケーションの強化

より良いサプライチェーンの構築には、サプライチェーンの中心となるパートナー企業とのコミュニケーションが不可欠です。定期的な面談の実施に加え、年2回の取引先説明会や、パートナー企業向けに毎月発行している情報誌「Partner Magazine」を通じて、サステナビリティに関する取り組みや安全教育、人権の尊重、情報セキュリティ対策、パートナー企業の取り組み事例を発信しています。

情報セキュリティ

強靭なサプライチェーンを構築するためには、情報セキュリティの強化が必要不可欠です。
DMG MORIでは、サプライチェーン全体のセキュリティレベル向上を目指し、セキュリティ対策状況の確認と強化のため、各パートナー企業を訪問し、協議を進めています。
また、専門家にお越しいただき、情報セキュリティに関するセミナーや研修の実施、取引先説明会や毎月発行する「Partner Magazine」での情報発信などを通して、サプライチェーン全体でセキュリティ意識の向上に取り組んでいます。

健康経営

サプライチェーン全体で健康経営への取り組みが重要と考え、健康経営に関する情報発信を行っています。パートナー企業の健康課題データの収集から評価、対策立案まで当社の健康経営推進委員会がサポートを行う体制を整えており、健康経営優良法人の認定取得のサポートも行っています。

BCP対策

サプライチェーンの障害も事業継続リスクとなるため、パートナー企業と共にBCP対策に取り組んでいます。BCP対策についてはこちらのページでご紹介しています。

パートナーサミット

2年に1回、当社製品の品質向上と部品の安定供給に特に優れた貢献をしていただいたパートナー企業を表彰するとともに、パートナー企業同士の親睦を深める「パートナーサミット」を開催しています。2024年度はドイツ・フロンテン工場にて開催し、90名を超えるパートナー企業の皆様にご参加いただきました。

CSR調達の推進

CSR活動に基づく付加価値向上を実現することがサプライチェーン全体の共存共栄につながると考え、「DMG MORI CSR調達ガイドライン」を2023年6月に制定しました。このガイドラインを生かしてCSR活動の取り組みを進めてまいります。