地域・社会とのつながり

DMG MORIの高精度で緻密な製品は美しく豊かな自然に囲まれた工場で生産されています。ドイツ企業との協業開始をきっかけに、日本でも事業所周辺地域の景観美化への取り組みをより一層加速させてきました。事業所のある県や市と連携しながら、自然との共生を目指し、景観美化をはじめ、地域の皆様にとって安心・安全な街づくりにつながる様々な取り組みを行っています。

伊賀事業所(三重県)
フロンテン工場(ドイツ)

伊賀事業所

2018年に三重県、2019年に伊賀市と包括連携協定を締結し、産業振興や地域づくりをはじめとする様々な分野の取り組みを推進することで、住民福祉の向上及び地域の活性化を目指しています。また、伊賀事業所の最寄りのJR関西本線新堂駅周辺地域の景観整備にも取り組んでいます。

景観美化

景観整備・安心安全な街づくりに力を入れており、桜の植樹、周辺の景観に馴染む色へのガードレールの塗装、街灯の設置などを行っています。2017年にはまほろばファーム株式会社を設立し、伊賀事業所近郊の耕作放棄地を開墾して、2019年よりワイン用ブドウを栽培しています。
また、伊賀事業所に導入している木質バイオマスガス化発電設備で使用する木質チップの原料に、近隣の伊賀・名張地域から調達した間伐材を使用することで、地域の森林整備と森林振興に寄与しています。

ガードレール塗装
伊賀事業所近郊の耕作放棄地を開墾し、ワイン用ブドウを栽培する農園に整備

SHINDO YARDS

新堂駅前に、図書館、行政施設などが入居する複合施設「SHINDO YARDS」を建設。建物の壁には表面を炙る焼き杉という工法で風合いを出した杉を使用し、自然豊かな風景に馴染む建物になっています。日本建築家協会優秀建築選2024(100選)にも選出されました。
“本に出会う図書館”をコンセプトにした図書館を伊賀市と共同で運営しており、小説や新書などの一般書に加えて、芸術・ワイン・音楽・海洋・スポーツや工学など、DMG MORIらしさを表す様々なジャンルの専門書約2万冊を所蔵。その内約1万冊は当社から提供しています。電車を待つ間に本を読みながらくつろいでいただいたり、ゆっくりと憩いの時間を過ごしていただいたり、地域の皆様の交流促進と利便性の向上を図っています。

DMG MORI Arena

健康づくりやスポーツ振興を図るとともに、地域の皆様の交流拠点として、三重県伊賀市に「DMG MORI Arena」を開所。国内最大規模の設備を整えたスポーツクライミング施設に加えて、アスレチック施設、ダンススタジオ、カフェテリアを併設。日本山岳・スポーツクライミング協会が主催する国内最高峰の大会「リード・ジャパンカップ」の開催に加え、合宿が行われるなど、プロ選手の練習場所としても活用されています。他にも、親子でご参加いただけるクライミング体験会などのイベントも開催し、地域の皆様にも広くご使用いただいています。また、防災と安全に寄与する施設として、伊賀市の広域指定避難所に指定されています。

奈良事業所

2017年に奈良県と包括連携協定を締結し、奈良県産業の発展や奈良らしい景観づくりの推進等を図るために、相互に連携を強化して様々な取り組みを進めています。その一環として奈良事業所周辺(木津横田線沿線)の景観美化計画を2021年12月より進めており、桜の植樹や菩提仙川土手の雑木・雑草の伐採、ガードレール塗装、上屋付きバス停の設置、条例違反に該当する看板の撤去などを実施。また、工場警備員による地元小学生の通学路の安全確保も行っており、創業地である奈良で、地域の皆様や社員にとって安心・安全で住みよい環境となる美しい景観づくりを目指しています。

ドイツ

気候変動の影響を緩和するための活動として、DMG MORI AGの実習生がビーレフェルト(ドイツ)のトイトブルクの森に約100本の植樹を行いました。また、アルゴイ地区のフロンテン(ドイツ)工場でも「ゴミのないアルゴイ」プロジェクトに参加し、約600kgのゴミを回収。きれいな街づくりに貢献する活動を行っています。他にも工場内に消防署を設置しており、工場に設置された約3,000台の火災報知機が作動した場合や工場以外の場所で支援が必要な場合は、すぐに駆けつけられる体制を整えています。

小規模農業の支援

農薬や化学肥料に頼らずに環境負荷の小さい農法で育てられた野菜を販売している『株式会社坂ノ途中』と提携し、新規就農者による小規模農業の支援を行っています。伊賀、奈良、名古屋の社内レストランで新鮮な野菜を提供することで、社員の健康促進にもつながっています。

健康経営の取り組みについてはこちらからご覧いただけます。

スポーツ・音楽・芸術振興

工作機械は幅広い業種に長期にわたって使用され、非常に高度な技術・精度・人材が求められます。スポーツ・音楽・芸術にはDMG MORIの企業活動に通じるものがあると考え、文化的にも豊かな社会の実現を目指し、様々な取り組みを行っています。

スポーツ

2018年10月に海洋冒険家の白石康次郎氏をスキッパーとして迎え入れ、“DMG MORI SAILING TEAM”を設立。世界一過酷と言われる単独・無寄港・無補給の世界一周ヨットレース「Vendée Globe 2020(ヴァンデ・グローブ)」ではアジア人初の完走という快挙を達成しました。また、2大会連続の完走を目指して「Vendée Globe 2024」へも出場し、24位(40艇中)の記録で走破しました。荒波に耐え得る力強さと最新技術による速さを持ち合わせたフォイル艇「DMG MORI Global One号」には当社の工作機械で加工された部品も搭載されています。
2021年には“日本にもっとヨット、セーリング文化を”と“若手スキッパー、エンジニアの育成”を活動方針に掲げ、「DMG MORI SAILING ACADEMY」を設立しました。外洋セーリングで活躍できる人材の育成を通して、日本をはじめとしたアジアでのセーリング文化の振興を目指しています。

DMG MORI SAILING TEAMの活動はこちらよりご覧いただけます。
DMG MORI Global One号
Vendée Globe 2024完走時の白石選手
レースに挑戦するアカデミー生

音楽

2018年より音楽家の反田恭平氏を応援しており、2021年5月に国内外で活躍する若きソリストと共にJapan National Orchestra株式会社を設立しました。2024年にはメンバーを22名へ増員し、創業地である奈良での活動をはじめ、海外ツアーなどのグローバルでの活動を通して、新たな文化芸術の創造・発展を目指しています。2022年2月28日に奈良県と「文化活動の振興に関する連携協定」を締結し、奈良県内の小・中・高等学校などへ上質なクラシック音楽の鑑賞、体験、指導の機会を提供することを目的にアウトリーチ活動を行っています。また、2024年からは奈良県と共に、未来の演奏家の発掘・育成のための滞在型演奏指導プログラム「ムジークキャンプ」を実施し、メンバーが講師となり、受講者と共に弦楽アンサンブルを作り上げました。

Japan National Orchestra
各ソリストによるリサイタル「ヴァイオリン大江馨の世界」
アウトリーチ:奈良県での子供向けコンサート
指揮体験の様子

芸術

2020年より、国内外の第一線で活躍するアーティストの支援として、20代・30代の新進気鋭のアーティストの展覧会である「ARTISTS’ FAIR KYOTO」を応援しています。また、「ARTISTS’ FAIR KYOTO」のディレクターを務める京都芸術大学の椿昇教授に監修していただき、DMG MORIの事業所や施設に様々なアーティストの作品展示を行っています。来訪されたお客様に楽しんでいただくだけでなく、高度な技法で緻密に作りこまれた作品からインスピレーションを受けることで社員の想像力を掻き立て、より良い製品の開発につながるという思いのもと、手のひらサイズのオブジェから全長10mにも及ぶ大型作品まで、バラエティ豊かな作品を150点以上展示しています。

  • 顧 剣亨「Heteropia 001」
  • 顧 剣亨「DMG MORI IGA Campus – Assembly Plant」
  • 香月 美菜「0:41:57」
  • 香月 美菜「9:39:24」
  • 西垣 肇也樹「雄型塑像山水図」
  • 西原 彩香
    「The lightimages.
    (ふたつの円形 |
    Two circles)」