- ニュース/トピックス 2016/07/26 更新
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DMG森精機株式会社(以下、DMG森精機)は、2016年6月7日(火)から6月11日(土)の5日間、弊社 伊賀事業所にてIGA INNOVATION DAYS 2016を開催いたしました。多数のご来場、誠にありがとうございました。
IGA INNOVATION DAYS 2016レポートvol.2では、DMG MORIの自動化ソリューションについてご紹介いたします。
オペレーターとの協働を実現するロボット
これまで、工場内でロボットを使用する際には、ロボットの動作範囲にオペレーターが入らないように安全柵を設けることが法令*で定められていました。
しかしインダストリー4.0を策定したドイツをはじめとする欧州各国では、オペレーターとロボットの協調が重視されるようになり、日本でも厚生労働省の通達**により、人とロボットの協働作業が可能となる安全基準が明確化されました。
このような流れを受け、IGA INNOVATION DAYS 2016では、NRX 2000 MCとFANUC社のロボットCR-7iA/Lによる実演を行いました。ロボットに搭載した視覚センサでオペレーターの接近を感知し、ある範囲より近づいた場合はロボットの動作速度を「低速モード」に、さらに接近した場合は「協働モード」になります。
このロボットは、通常モードでは最大750mm/秒で動作しますが、協働モードでは最大250mm/秒に抑制され、ロボットに触れると直ちに停止します。安全柵なしでの協働作業を可能にする機能として、人に触れるとロボットが安全に停止する「接触停止」、人が押すことでアームを退避可能な「退避モード」、ロボットが硬い物体と接触するとアームが即座に反転して挟み込みを軽減する「反転動作」の3つの安全機能を備えています。
*労働安全衛生法 第20条に基づく労働安全衛生規則 第150条の4「…産業用ロボットに接触することにより労働者に危険が生ずるおそれのあるときは、さく又は囲いを設ける等当該危険を防止するために必要な措置を講じなければならない」
**平成25年12月24日付基発1224第2号通達にて、リスクアセスメントにより危険のおそれが無くなったと評価できるときは協働作業が可能と定め、アセスメントの留意点なども明記。
ガントリローダを装備したNRX 2000
フランジ部品の量産加工に最適な正面並行2スピンドル・2タレットターニングセンタNRX 2000は、機械幅1,650 mmの省スペースや、搬送装置および主軸への接近性の良さといった特長に加え、工具交換時の作業性向上や切りくずの排出性も向上させています。高速なガントリローダを標準で装備しており、非切削時間が大幅に短縮します。 IGA INNOVATION DAYS 2016では、MC仕様のNRX 2000 MCにSingle仕様(1スピンドル・1タレット)を合わせたNRX 2000 MC+Singleを展示し、自動車向けフランジのデモ加工を行いました。
NVX5100とロボットを組み合わせた自動化ソリューション
立形マシニングセンタNVX 5100 | 50では、ロータリーテーブルDDRT 260Xを搭載した5軸加工仕様に不二越社製の7軸ロボットMR50とレニショー社の検査測定装置Equator300を組み合わせた自動化システムをご覧いただきました。
このシステムは、ロボットがワークの向きの違いや位置情報を認識して、ワークをNVX 5100 | 50にセットし、加工が完了するとワークを検査測定装置にセットして、検査・測定までの工程を自動で行います
従来、ロボットによる作業は、ワークハンドのみが多かったのですが、このシステムでは工具交換や、計測までを自動化することが可能です。 例えば夜間に2種類以上の部品を生産したり、少量多品種生産を自動化したりすることが可能になります。また、計測工程までを組み込むことで、不良品へのリスクを低減することもできます。
DMG MORI自動化セミナー
IGA INNOVATION DAYS 2016では、「システムソリューション」と題して自動化のセミナーも開催いたしました。 弊社エンジニアリング部 部長 奥田崇により、自動化システムの概念、DMGMORI の自動化システム、スマートファクトリー /ネットワークの紹介などを行い、多くの方にご参加いただきました。
DMG森精機は、Industry4.0やIoTといった最新の技術動向にも迅速に対応し、生産性の向上に役立つ製品開発やサービスサポートの一層の充実につなげてまいります。
お問い合わせ先
広報・展示会部
E-mail: users@dmgmori.co.jp