- お客様事例 2026/06/25 更新
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数日かかっていた工程を数時間で完結!工程集約と自動化の取り組み
1969年に石川県能美市で創業して以来、切削加工を中心に産業機械・装置部品の製造を手がけてきた株式会社ナカシマ鉄工所は、炭素鋼や合金鋼から、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅や真鍮まで、さまざまな材質の高精度な切削加工を行うフロントランナー企業です。ナカシマ鉄工所様では2000年代はじめから現在まで、「自動化」に取り組みながら、いかに安定した生産が可能かを追求し続けています。
2003年に導入したガントリローダ仕様のターニングセンタ「SL 2500Y」で、夜間稼働をスタート。その後も積極的な設備投資と技術改善を続けて着実な成長を遂げ、2007年には粟生工業団地に本社・工場を移転しました。現在ではターニングセンタ「NLX 2500」をはじめ合計10台のガントリローダ仕様機を備え、2025年には「工程集約」と新規事業の開拓を目指して複合加工機「NTX 2500」を導入されました。 ターニングセンタ(CNC旋盤)、マシニングセンタ、複合加工機を完備したことで、試作から小ロット生産、量産立ち上げまで幅広く対応が可能となりました。安定して製品を生産できることから、多くの企業の「任せて安心な加工パートナー」として、北陸の製造業を支えています。
本記事では、自動化を進めてきたナカシマ鉄工所様が、改めて工程集約に取り組み始めたきっかけから導入効果までをご紹介いたします。

複合加工機「NTX 2500」による工程集約で、数日を要したリードタイムを数時間まで短縮し、精度も格段に向上
同社ではこれまで、複雑な部品を一つ製造するために三つの治具を製作し、ガントリーローダ仕様のターニングセンタ(CNC旋盤)3台とマシニングセンタ1台の合計4台の機械を用いて仕上げていました。そのため生産リードタイムは数日を要していました。代表取締役の中嶋 潤様は「工程間の移載に伴う段取り替えや精度出しなどの手作業に多くの時間を費やしていました。これらは作業者の技能に依存して加工精度が左右されるため、属人化や品質のばらつきに課題がありました」と振り返ります。そこで「ワンチャッキングによる工程集約を実現することで、属人化から脱却するとともに、手作業により発生していた誤差を排除し、究極の精度を追求したい」と考え、複合加工機「NTX 2500」の導入を決断されました。 NTX 2500により旋削工程とミーリング工程を1台に工程集約した結果、「数日」かかっていた生産リードタイムがわずか「数時間」へと劇的に短縮できました。
加えて、精度も格段に向上したと、常務執行役員 工場長の古山 謙二様は語ります。「手作業での段取り替えがないため、幾何公差の精度が極めて高く、データ上の理論値がそのまま形になったような仕上がりになりました。スタッフ全員が『今までの苦労は何だったんだ』と大きな衝撃を受けました」。
幾何公差の精度が極めて高くなった
会社の成長の鍵を握る
「MX(マシニング・トランスフォーメーション)」
DMG森精機の工作機械は圧倒的な剛性を誇ります。高付加価値な加工を追求する当社にとって、精度の根幹を支える欠かせない存在です。また、迅速かつ手厚いサービス体制も非常に心強いです。今後も当社が成長していくために、DMG森精機のテクノロジーを軸に工程集約と自動化を進め、MXを推進していきます。
株式会社ナカシマ鉄工所
代表取締役 中嶋 潤様


工程集約と自動化が生む「心の余裕」が、
次なる技術への挑戦と、
技術者育成の原動力になっています
工程集約と自動化によって、社員が新しい技術の習得に取り組むための「時間の余裕」も生まれています。今まで以上に人材教育に注力できるようになり、ナカシマ鉄工所の技術力がさらに高まっています。
株式会社ナカシマ鉄工所
常務執行役員 工場長 古山 謙二様
工程集約と自動化でMXを推進――付加価値の高いワークを製造し、価格競争から脱却
同社がNTX 2500の導入を決断したもう一つの大きな理由は、新たな事業領域の開拓です。売上を今後さらに拡大していくには、競合他社と同じ土俵で価格競争をしていてはいけないと考えている中嶋社長。他社が敬遠するような「多品種少量・高難度な形状」や「極めて高い精度が求められる案件」に対応できる体制の構築が必要だったと説明します。「NTX 2500による『工程集約』と、合計10台のガントリローダ仕様機による『自動化』。この両輪が揃うことで初めて、高付加価値な加工を安定したコストで提供できると確信し、導入を決めました」。
さらに同社では、最新鋭の三次元測定機や形状測定機なども導入し、材料調達から機械加工、品質保証までの一貫したサービスを提供。複合加工機による加工と三次元測定機などによる測定・検査で、精度も納期も保証でき、さまざまな業界のお客様へのアプローチが可能になっています。
古山工場長は「NTX 2500による工程集約は、当社の技術的な信頼を一段階引き上げました。航空宇宙や半導体、医療機器といった成長産業からの引き合いに向け、着実に土台が整いました」と自信をにじませます。
NTX 2500で「技術者が誇りを持てる現場」へ 人材確保や人材育成にも貢献する工程集約・自動化
NTX 2500の導入は、生産現場における大きな課題である「人材確保」に対しても効果があると中嶋社長は語ります。「NTX 2500の導入により、次世代の技術者が『ここで働きたい』と熱望する環境を整えることができます。具体的には、ワークの脱着作業はガントリローダ仕様機に任せ、作業者はよりクリエイティブなプログラミングや5軸加工の先端技術習得に集中する。そんな『技術者が誇りを持てる現場』へと、進化させることができました」。
古山工場長も、次のように付け加えられます。「工程集約と自動化を推し進めることで、社員に『時間の余裕』が生まれました。この時間を、新しい技術の習得や難易度の高い案件への挑戦に充てられるようになったのです。会社としての対応力が確実に高まっていますね」。
実際に、社員のモチベーションも向上しているそうです。以前は「この図面は手間がかかりすぎる」と消極的になりがちだった複雑な形状のワークに対しても、今は「NTX 2500でいかに攻略しようか」と、技術者が楽しみながらプログラミングに挑んでいるといいます。中嶋社長は「一人一人の中で高まった『技術への挑戦心』こそが、航空宇宙や半導体、医療機器といった最先端の新規事業を勝ち取るための、一番の原動力になっています」と力を込めます。

複合加工機を活用し ナカシマ鉄工所にしかできない「高付加価値な加工」を確立
同社では、「マルチスレッディング」や「エキセントリックマシニング」をはじめ、NTX 2500のポテンシャルを引き出すDMG MORIのテクノロジーサイクルも多数導入されました。中嶋社長はその意図について「新たな領域へと事業を展開する中で、誰が作業しても高い生産性と品質が担保される仕組みが必要不可欠だと考えました」と説明します。
【導入されたテクノロジーサイクル】
マルチスレッディング
ターニングセンタや複合加工機で、特殊ねじの加工を簡単かつ短時間で実現
エキセントリックマシニング
専用機を用いていた偏心加工をターニングセンタや複合加工機 1台に工程集約
タレットテールストック
下刃物台に装着したセンタの心押し動作のプログラミングを簡単かつ短時間で完了
タレットステディレスト
刃物台に装着した振れ止めの動作プログラミングをサポート
チップブレーキング
切りくずを細かく分断し、切りくず処理の手間や費用を大幅削減
中嶋社長は最後に、今後の目標について次のように力強く語りました。「複合加工機をフル活用し、『ナカシマ鉄工所にしかできない高付加価値な加工』を確立していきます。そして、工程集約と自動化をさらに推し進めて『高精度』と『コスト競争力』を両立させながら、お客様にとって代えがたいパートナーとなることを目指します」。
※組織名・肩書は掲載当時のものになります。
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