Press Release
高い信頼性を実現した組込カメラ対応・AI機能搭載
CPU基板 Digital E3 Coreシリーズ「エッジAIボード」を
工作機械に搭載
DMG森精機株式会社(以下、当社)は、グループ会社のDMG MORI Digital株式会社(社長:鈴木 祐大、札幌市、以下、DMG MORI Digital)が新たに開発したDigital E3 Coreシリーズ「エッジAIボード」を工作機械に搭載します。
Digital E3 Coreシリーズは「Embedded」「Edge」「Extensible」を実現する組込CPU基板シリーズです。「エッジAIボード」は、カメラでの撮影とAI処理が可能な小型・省電力の組込CPU基板です。工作機械に代表される振動、加工熱、オイルミスト、電磁波ノイズなどが発生する厳しい環境条件でも動作する高い信頼性を実現しています。またファンレスかつ小型で設置しやすく、様々な環境に設置可能です。
まずは、当社の「AIチップリムーバル」へ、順次搭載を開始します。AIチップリムーバルは、AIを用いて工作機械の加工中に発生する切りくずの堆積状況を分析し、切りくずを自動で効率的に除去することで、機械停止や加工不良を軽減し、自動化システムの生産能力を最大限に発揮できるようにサポートする製品です。
従来は、別置きの産業用パソコンと専用のモータ制御基板を用いて、AI処理とクーラントノズル駆動制御を行っていましたが、今回開発したエッジAI組込プラットフォームをベースとした組込基板に置き換えます。これにより、産業用パソコンおよび各種電装機器を内蔵した大型の電装ボックス等の別置き設置が不要となり、工作機械の制御盤内に設置することが可能となり、省電力・省スペースを実現します。
当社は、今後もより多くのお客様ニーズにお応えできるよう、高機能で信頼性が高く、投資価値のある商品を市場へ投入してまいります。

Digital E3 Coreシリーズ ロゴ
主な特長
- ①高性能CPUとAI専用アクセラレータを搭載
- Arm Cortex-A53(1.6GHz)4コアのCPU「i.MX 8M Plus(NXPセミコンダクターズ製)」を搭載
- 内蔵のNPUと合わせてカメラ画像を用いた物体検知などのAI処理を省電力でリアルタイムに実現
- ②組込カメラに対応
- オプションの高性能カメラ(5MP)を2台まで接続可能
- 小型・電源不要で最大15mまで延長できるため、複数の離れた場所への設置に最適
- ③環境を選ばず設置可能
- 工作機械を想定した厳しい環境条件での検証と動作確認を実施
- ファンレス・小型のため様々な環境に設置可能
- ④多彩なインタフェース
- Gigabit Ethernetを2ポート搭載し、クラウドとLANといった複数セグメントへの接続に使用可能
- USB3.0(Type-C)を1ポート搭載し、USB周辺機器を接続して使用可能
- 拡張バスを通じてSDIOやSPIなど様々なインタフェースを追加可能
会社概要
- 会社名 :DMG MORI Digital株式会社
- 事業内容:コンピュータシステム、ハードウェア、ソフトウェアの開発、提供
- 設立 :1980年10月20日
- 所在地 :北海道札幌市厚別区下野幌テクノパーク1丁目1番14号
- 代表者 :代表取締役会長 藤嶋 誠、代表取締役社長 鈴木 祐大
- 資本金 :1億円(DMG森精機株式会社 100%)
- 社員数 :227名(2024年4月1日時点)
- Web :https://www.dmgmori-digital.co.jp/
※DMG森精機、DMG MORI、AIチップリムーバルはDMG森精機の登録商標または商標です。

Digital E3 Coreシリーズ「エッジAIボード」

組込カメラ

AIによる切りくず堆積状況の分析(AIチップリムーバル)